高木プライベート

介護はある日突然やってきた(その1)

私の介護体験は、97歳で自宅で看取った祖母の介護経験です。

祖母は90歳の頃2009年頃に介護申請をしました。

祖母は幼いころより左の耳に障害があり、ほとんど聞こえていませんでした。そのせいか、インドアの生活で庭の花の手入れをしたり、本を読んだり折り紙を折って飾るような手先の器用な祖母でした。

高齢になり家に閉じこもっていることは良くないと考え、デイサービスに行けるようにお願いしました。

しかし、祖母は行きたがらず3回くらい行った時から、「仮病」を使うようになりました。

家族で「そんなに嫌なら自宅で、ゆっくりしていてもいいよね」と決め、デイサービスは3日間の利用で終わりました。

段々と体力は落ちてきて、トイレの時に誤ってベッドから床に座り込むと、立ち上がることが出来ないほど筋力は落ちていましたが、改善をする発想も私にはありませんでした。

対策とするとベッドのそばにブザーをセットしたり、トランシーバーのように常に音声だけは聞こえるような器具を用意していました。

ある時、仕事中の私に母から電話が来ました。「おばあちゃんが転んで痛そうなんだけど、どうしよう?」

すぐにはいけない状態でしたので、「救急車を呼んで」といい病院に搬送されました。

私が病院に行った時には、一回り小さくなり痛さと不安から怯えた状態でした。

病院の先生からは「お年を召していますし手術は出来ません。入院も1週間くらいならできますがそれ以上は・・・」

この頃、運動指導の仕事をしながら親戚がオープンするデイサービスの立ち上げで「初任者研修」を受けていましたので、その時看護師さんから「高齢者は年を取って環境が急に変わると、認知症になりやすい」と聞いていましたので先生には「自宅で看取ってあげたいので、今日連れて帰ります」と告げました。

ここからが、寝たきり祖母の介護がスタートしました。

ここで、多くの方に知っておいて頂きたいこと、それは

最後の場所をどこにしたいか、本人も含め事前に家族全員で希望を認識しておくことが重要だと思います。

家族とは、本人・配偶者・子ども達全員です。近くに住む家族は本人とコミュニケーションが取れているので

納得できていますが、遠くに住む家族は日頃の日常生活などを知らないので、意見が食い違うことが多々あります。

我が家はその点、デイサービスを仮病で休んだ時から「おおばあちゃんは自宅で看取ってあげたいね」と話していました。その当時は、祖母と私そして私の子どもの息子と娘の4人に隣の棟に私の母が居ました。

家族構成は恵まれており、私は仕事に子育て真っ盛りでしたので、母が主に介護をしてくれていました。

【次回へ続く・・・】

関連記事

PAGE TOP